【まちなかの散歩:35】ミルキーウェイ(2011年7月)

 地域でのまちづくり活動において小さなグループで意見を出し合う「ワークショップ」が、「職安」(ハローワーク)でないと同様に、「ミルキーウエイ」は、牛乳配達の道ではなく、銀河「天の河」であることはいうまでもないが、その天の河を挟んでの織姫と彦星の切ない恋の物語に思いを馳せ、まちの人々の幸せへの願いを込めて、今年も豊中駅前の七夕祭が7月10日(日)に開催される。
 既に、この「まちづくりニュース」でも紹介のとおり(2009年8月中旬号・9月中旬号のそれぞれの3面)、この「七夕まつり」は昭和54年(1979年)に始まる。そのきっかけは、一番街(刀根山道)の東側を歩行者専用とし、車道の真ん中に工事用のバリケードを立て商店街の両サイドには笹飾り、各店舗の前には金魚すくいやヨーヨー釣りなど、今と同じような店を並べたことにある。「歩行者天国にしたい!日頃お世話になっているお客さん、特に子どもさんに喜んでもらいたい」という商店街店主達の願いを形にしたものである。「来年からは認めん」と警察に言われながらも翌年から銀座通り、新開地市場、阪急市場なども加わり、警察、国道事務所、阪急バス、消防署、豊中市…、各関係機関の協力が、町の人々の熱い願いを実現させ本格的な七夕祭が始まる。そして、その後の4日間を歩行者天国とする交通社会実験にも繋がっていったのである。

  ♪時はめぐり また夏が来て あの日と同じ七夕祭り 葉づれさやけき杜のみやこ♪(「青葉城恋唄」)仙台もあの大震災を越えて今年も8月6日~8日に開催されるという。♪夜空輝く星に願いを込めた君のささやき♪ が家族の多くを失い、今も震災・原発被害から抜け切れないでいる被災地の人々への思いと協力の大きな流れを絶えさせることなく、また、日常化された安全への強い意思を改めて誓いたい。

  我々、豊中駅前まちづくり会社では、この祭りの裏方として来街者がもっとも必要とされる「トイレ」の提供を行う。小さな会社のささやかな地域貢献である。そのついでに、豊中駅前広場に掲載されてきた41回を重ねる連続講演会「アイボリーフォーラム」や、地域寄席として定着してきた「アイボリー寄席」(12回分)「新免館寄席」(8回分)のポスター、豊中駅前の歴史を紹介する写真集DVDを放映し販売も行なう。このコラムをまとめた冊子も『豊中の歴史を振り返る』とともにおいてあります。

①「豊中駅前まちづくり推進協議会のワークショップは、毎月第1土曜日午後2時からまちづくり会社の会議室で開催されています。
②「まちづくりニュース」のバックナンバーは、「豊中駅前まちづくり会社」のホームページに掲載しております。

(『豊中駅前まちづくりニュース』Vol.61に掲載)


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