【海外まち事情:50】ラオスのボランティア救急隊と豊中消防(2017年9月)
世界中には救急サービスのない国がたくさんある。ここラオスの首都ビエンチャンもそうだった。交通事故にあっても、事故現場から病院に運べない。途上国では病院に到着できずに亡くなる人が多いんだ。お医者さんや医療設備が足りず、病院内だけでも大変だから、救急車まで手がまわらないんだね。ラオスでも同じだった。フランス人のセバスチャンは、交通事故現場で病院へ搬送できずに亡くなる若者を見て立ち上がった。自分で寄付を集めて救急車を作り、ボランティアを募って無償の救急サービスを始めたんだ。隊員達は働き学びながら、野菜を作り家畜を育てて、無償で救急活動を行っている。この活動に感動した地元の若者が参加し、今では200人以上のボランティアチームになった。その名前はVientiane Rescue 1623。彼らは川に潜って溺れた人を救助し、火災を消火し、交通事故車を油圧ジャッキでこじ開け、命がけで救急活動をしてるんだ。海外から中古の救急車や消防車も寄贈されはじめた。世界中が彼らの活動支援を始めた。現地に行くと、消防車には豊中消防と書いたヘルメットと防火服があったよ。中古の寄付を受けたそうだ。消防車には日本語とラオス語の表示。土建屋純も微力だけど彼らをサポートしてる。日本では救急車をタクシー代わりに使う人もいるようだけど、命懸けで活動して下さってる人たちに、感謝の気持ちを忘れずにいたいね。
ボランティアが運営する救急隊と豊中消防
※海外まち事情のバックナンバーはこちらをご覧ください。