【若葉マークの車いす生活:11】暴走族が散歩の楽しみを奪う(2018年10月)

※高齢化、怪我・病で余儀なくされる車いす生活。その不安を抱えながら過ごす友人H氏による、古希を迎えて味わう貴重な車いす初体験談。


暴走族が散歩の楽しみを奪う

 淀川の河原を週2~3回車いす散歩をする。我が家の川下と川上それぞれ約400mに河川敷に上り下りできる所がある。丁度その間が河川敷公園だ。かつては川下から川上を回った後で買い物をするなどして帰る周回コースが定番だった。
 が、ある日、川上の通行口に柵が作られていた。自転車や歩行者は通れるが車いすは通れない。楽しみの散歩コースが不可能となった。
 河川敷公園管理センターで聞くと、「暴走族約百人が河原でバーベキューパーティーをして乱痴気騒ぎをした。暴走族車両を入れないための工事だ。あのような形状にした理由は国がしたことなので、我々には分からない」とのこと(? ここも国の出先機関じゃないのか!)
 察するに近隣住民から苦情相談を受けた議員が国交省中央に働きかけて、上からの指示による緊急工事ということなのだろう。
「車いすについては、言ってもらえば、ゲートを開けます」と親切に言ってはくれたが、個人の気まぐれ散歩に付き合わせるわけにはいかない。
 暴走族の弱い者いじめは常と言え、本当に困ったものだ。
 やっつけ工事で車いすを締め出す国交省もいかがなものか、と思うのも許してもらいたい。

(『豊中駅前まちづくりニュース』Vol.221に掲載)


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