【フォーラム:80】まちづくりと仏教(2014年10月)

第80回豊中まちづくりフォーラム

□日時:2014年10月21日(火)18時30分から
□会場:北おおさか信用金庫本町支店 セミナー室
□テーマ:まちづくりと仏教
□講師:久保光弘氏(久保都市計画事務所・代表)

■講演概要

仏教の中にまちづくり思想を探る理由は、大きくは次の二つです
1)コミュニティでの人間のあり方の原理
釈尊は、都市が出現した時代の思想家であり、釈尊思想は、コミュニティにおける人間のあり方の原理の発見といえるものです。そして日本の精神文化に影響を与えています。

2)仏教思想の現代性
仏教思想の現代性は、第一に脱機械論的世界観であり、「関係性を断ち切って考える思想」からの脱却にあります。第二に理論の論理性です。まず理論説としての「縁起(関係性の存在論)」であり、これは現代科学の複雑系理論に通じます。そして実践説としての「生活規範原理」がありますが、これは縁起理論を生活に生かすためのノウハウといえるものです。これはまちづくりの原動力となる住民のこころの原理に通じるものです。第三に住民の潜在能力を探り活用することであり、東南海・南海地震の備えとして役立つものと考えます。

私としては、東南海・南海地震の備えに対して、かなり重要な示唆を与える内容を提供できると自負しています。