【敬天塾:194】米軍の核管理体制に内部牽制の神髄を学ぶ(2025年4月)

第194回敬天塾

□主催:豊中まちづくり研究所
□日時:2025年4月15日(火)18時30分から
□会場:阪急豊中駅前 ホテルアイボリー 1階 榧の間
□会費:1,000円
□テーマ:米軍の核管理体制に内部牽制の神髄を学ぶ
□講師:山内秀樹氏(水交会終身会員。航空ジャーナリスト協会理事。海軍倶楽部顧問)

■講演概要

広島・長崎以来80年間実戦で使用されることなく封印されてきた核兵器は、その間に大きく成長し、進化を続けてきた。核兵器の成熟とともに、それを取り扱う「核兵器文化」も成長し、進化し、それが核兵器保有国の「原子力平和利用」の文化の背景となっている。
わが身の事として広島・長崎の被爆者の心に寄り添う我々日本人の核廃絶を願う気持ちが高まる一方、我々日本人の核兵器に関する知識と言えば広島に投下されたLITTLE BOY、長崎に投下されたFATMANで止まっているのではないか? 唯一の被爆国の国民でありながら、広島・長崎の恐怖・惨状の体験から核兵器はただただ「見るにも恐ろしいもの」「考えるのもおぞましいもの」として目を逸らせてきた結果、この80年間に米軍だけでも約100種類の核弾頭が時代に応じて開発され続けられてきたことを冷静に正視・注視することなく、結果としてあまりにも無知である。
核兵器廃絶の切望する我が国にとって「非核三原則」は立派な建前であるが、「核兵器文化」を国内で醸成することを妨げてきた。その結果、基本的には核兵器と同様に危険な原子力発電所等原子力平和利用施設における安全対策の基本となる「核兵器文化」の欠如が東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の被災事故に繋がったと考える。たとえ核兵器を所有しなくても、核兵器装備国家の核兵器管理態勢を研究することで、日本にも「核兵器文化」に根差す安全管理精神を輸入することはできたはずである。
また、核兵器廃絶の切望とは裏腹に、核拡散の勢いは止まらない。核兵器を保有し、あるいは保有しようとする国々にとって核兵器はどのように魅力的なのかについて理解せねば、核兵器廃絶の道は見えてこない。
今回は「米軍の核管理体制に内部牽制の神髄を学ぶ」というテーマでお話ししたい。

■講師プロフィール

豊中⽣まれの豊中育ち 1945年7⽉本町6丁⽬(当時は新免967番地)⽣まれ、1962年以降は千⾥園2丁⽬に居住。
豊中市⽴⼤池⼩学校、豊中市⽴第⼆中学校、⼤阪府⽴豊中⾼等学校、⼤阪外国語⼤学(現・⼤阪⼤学外国語学部)卒業後、京都⼤学⽂学部・京都⼤学東南アジア研究センター(現・京都⼤学東南アジア域研究研究所)で現代史学(軍事史)を研究。
製薬会社(医療⽤具輸⼊販売業・医療機器製造販売業)に⼊社し定年退職。⼤学時代から航空雑誌執筆して現在に⾄る。航空ジャーナリスト協会理事。

■参加申し込み

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