【若葉マークの車いす生活:3】トイレは何処に?(2018年3月)

※高齢化、怪我・病で余儀なくされる車いす生活。その不安を抱えながら過ごす友人H氏による、古希を迎えて味わう貴重な車いす初体験談。


トイレは何処に?

 最近小便が近くなった。年を取ったと実感。
 電動車いす外出を始めたとき心配したのが、「車いすで入れるトイレは何処にあるのか?」だった。その時目に付いたのが”携帯用排尿パック”の新聞広告。ネットで検索すると、やはり高齢化社会、何種類かある。早速購入。
だが、案ずるより産むが易し、車いすの入れる多目的トイレがあちこちに設置されている。主要なところ、駅、百貨店など大規模店舗などで利用できた。
 家の近くの公園にもある。さらに日頃散歩に出かける淀川の河川敷運動公園にもプレハブ型が設置してあった。さすが国土交通省。どれ、使ってみよう。野外プレハブ型のものは、少し狭くて室内で車いすの方向転換ができないのに背面で蛇腹式のドアが勝手に締まる。開けっ放しでも困るのだが、介助者がいないとバックで出るのに一苦労!
 障がい者に随分優しい社会になってきている。しかし、それぞれのまちの実情も違う。さまざまに異なる障がい者のニーズが実現されるというのはとても難しいことだ。市民の理解のもと、様々工夫されて外出が楽しくなる社会が徐々に実現していってほしい。
 幸い携帯バックはまだ使っていない。

(『豊中駅前まちづくりニュース』Vol.213に掲載)


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