【若葉マークの車いす生活:26】ダンディは介助を阻む(2020年2月)
※高齢化、怪我・病で余儀なくされる車いす生活。その不安を抱えながら過ごす友人H氏による、古希を迎えて味わう貴重な車いす初体験談。
ダンディは介助を阻む
最近街角で電動車いすの方をよく見かける。自分が乗り始めて意識するようになったためかと思っていたが、年始に帰省した息子が、「金沢でも最近よく見かける」と言っていたので、全国的にも増えているのだろう。
今乗っている車種は、電動走行に特化している。普段は「カッコいい」ので、大いに満足している。だが、愛車は、本格的なカート型と同じく後ろから押す介助機能がない。最近それ故の不安が出てきた。
かかりつけ医や30年来世話になっている耳鼻科の診療が受けられないのだ。それらの診療所の玄関には20cm位の段差がある。松葉杖歩行ができた時は、妻に付き添ってもらって、玄関から歩いて診察室に行けた。だが、昨年怪我をして松葉杖がつけなくなったうえ、妻も歩行困難な難病を発症した。
介助用の車いすであれば診療所の方の助けで車ごと診察室に入れるのだが、今は玄関前にただ立ちすくむばかり。
病気満載の身、上手い解決策が思いつかない。
(『豊中駅前まちづくりニュース』Vol.237に掲載)
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