【若葉マークの車いす生活:23】バリアフリーは商売繁盛?(2019年11月)
※高齢化、怪我・病で余儀なくされる車いす生活。その不安を抱えながら過ごす友人H氏による、古希を迎えて味わう貴重な車いす初体験談。
バリアフリーは商売繁盛?
5月の金沢旅行の折、郊外の焼き肉店に行った。1年ほど前の開店で、大阪鶴橋の味が売り。HPでは、バリアフリーなので車いすでの来店が可能と謳っているという。HPを見た息子が連れて行ってくれた。
夕方5時頃に店に着く。この時刻なら待つこともなかろうと予約をしなかったのだが、広い駐車場は既に満杯。店の前では順番待ちの客が10人以上たむろしている。予約券は11組待ち。大変な人気だ。
待つ間、車の中から見ていると、車いす利用の方がおられるグループが2組入っていった。彼らは予約をしていたのだろう、我々より後から来たが、自動車で着くと即入店していった。
連休中で家族など介助の方の都合が良いという条件もあったにせよ、同時刻に我が家を含め車いす利用者が3組も来店というのには正直驚いた。
いよいよ我が番。店の入り口は平坦で、店内の通路も広目にしてある。座敷に上がり、車いすは少し離れた場所に息子が移す。10数年ぶりの外食の焼き肉を満喫した。
車いす利用者が気楽に入れる焼き肉店がどれほどあるのかは分からない。でも、バリアフリーを謳う経営者の心意気が、ひいては商売繁盛をもたらしていると思いたい。
(『豊中駅前まちづくりニュース』Vol.234に掲載)
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