【フォーラム:176】地方都市 近江八幡を拠点として日本社会の改善に邁進したヴォーリズの足跡(2024年2月)

第176回豊中まちづくりフォーラム

□主催:豊中まちづくり研究所
□日時:2024年2月20日(火)18時30分から
□会場:阪急豊中駅前 ホテルアイボリー 2階 菫の間
□会費:1,000円
□テーマ:日本社会で改革改善運動を展開したヴォーリズの生涯
□講師:芹野与幸氏((株)一粒社ヴォーリズ建築事務所 非常勤顧問、公益財団法人近江兄弟社 嘱託研究員)

■講演概要

関西圏で大阪心斎橋大丸店、関西学院、神戸女学院などに関わった米国人W.M.ヴォーリズという人物の名をお聞きになったことはあるだろうか?
1905年(明治38年)、ちょうど日露戦争のさなかに来日し、明治・大正・昭和の近代日本に生き続け、近江兄弟社という名の組織を率い、自らの主宰する建築事務所が生み出した全国に戦前戦後を含め2700もの建築プロジェクトが記録されただけでなく、社会の改善、改革に邁進した人物でもある。
日本人女性を妻とし、第二次大戦直前に母国から離脱して帰化を選択、妻の戸籍に入籍して「一柳米来留(ひとつやなぎ めれる)を名乗った。1964年に近江八幡にて83年の生涯を閉じ、近江八幡から名誉市民第1号の称号を与えられた。
近年は「建築家ヴォーリズ」としてマスコミでもたびたび報じられるようになったが、本来のヴォーリズの目的は建築家として大成することでなく、当時の欧米で盛んであったキリスト教世界宣教運動によるものであり、その活動の源泉はY.M.C.Aを基盤とした日本の青年たちと共に社会活動を展開することであった。多くのキリスト教宣教団体が都市圏に拠点を構える中、ヴォーリズの活動はあくまでも地方都市、いわゆる”田舎”を拠点とし、生涯その場所を動かなかった。彼の着目した日本の社会における改革改善運動を展開した人物として今一度ヴォーリズという人物の生涯を振り返ってみたい。

■講師プロフィール

1951年8月生まれ。桜美林大学英米文学科卒、東京早稲田にある財団法人キリスト教マスコミュニケーションセンターAVACOにて視聴覚事業に従事、東京赤坂の赤坂六本木再開発事業(アークヒルズ計画)に際し、自らが所属していた霊南坂教会の会堂改築事業の事務局長に就任。
建築設計に関与した(株)一粒社ヴォーリズ建築事務所から招請を受け、平成元年より同社経営管理室長に就任。定年退職後顧問に就任。同時に公益財団法人近江兄弟社嘱託研究員として機関誌の編集、執筆に従事して今日に至る。
ヴォーリズが関係した諸団体、大学、YMCA、NHK文化センターなどでヴォーリズについて多数の講演活動をしている。
大学紀要への寄稿や公益財団法人近江兄弟社発行の月刊誌「湖畔の声」では「からし種のゆくえ」と題した寄稿文が連載されている。

■参加申し込み

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