【若葉マークの車いす生活:40】期日前投票に行く!(2022年7月)

7月冒頭、役所に行き、期日前投票を済ませた。「政治的権利をちゃんと行使しました」と胸を張りたいところだが、施設から外出する口実にした、という下心が丸見えだった。
施設では、未だにコロナ対策ということで、ごく近所の買い物程度しか外出は許可されていない。担当のケアマネに、投票に外出しても良いか、と聞くと、「上司と相談しないと分からない、医者に行く場合なら、何の問題もないが。」ということだった。
確かに、ホームでは、施設内での期日前投票日が用意されている。だから、「投票したけりゃ、施設ですればよい」と言われれば、返す言葉に困る。投票権はそれで保証されているのだから。
だが、施設内での投票というのは、どうも気が進まなかった。どのような設えになっているかに関係なく、閉鎖的な共同生活をしている施設内での投票というものに、“監視下の投票”のイメージが湧いてくるのだ。
こんなことを言えば、選挙管理事務の担当者から、「予断と偏見だ」と非難されるだろうことは、頭では分かる。でも、新参者には、まだ娑婆の自由が懐かしいのだ。
そうだ、急遽病院を受診することにしよう。症状が急変したわけでもなく、元々2週間後には受診予定が入っているのだが、薬が切れた場合は、対応してもらえる。
当日、病院に行き、薬(手元に十分あるもの)を処方してもらい、それから役所に行って投票を済ませた。
外食となった昼食は、値の張る「鰻重弁当」にした。脱出外出作戦、大成功!
ホームに帰ると直ちに、看護師に証拠の薬を見せて受診報告を済ませた。

7月、コロナの陽性者が急増し、第7波に入っている。
またまた、ホームでの幽閉生活が強化、延長されるのではないか、とビクビクしている。


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