【フォーラム:206】戦前のあだ花、ボランタリーチェーン(2026年8月)

第208回豊中まちづくりフォーラム

□主催:豊中まちづくり研究所
□日時:2026年8月12日(水)18時30分から
□会場:阪急豊中駅前 ホテルアイボリー 2階 菫の間
□会費:1,000円
□テーマ:戦前のあだ花、ボランタリーチェーン
□講師:石原武政氏(大阪市立大学名誉教授)

■講演概要

「ボランタリーチェーン」ってお聞きになったことありますか?最近はあまり耳にしなくなりましたが、1つの企業が多店舗展開をして大規模経営の有利性を獲得するのに対抗して、中小小売店などがそれぞれの独立性を維持したまま、協力しようというものです。アメリカで1930年代に発達して注目され、すぐに日本に紹介されました。当時の日本の小売業界といえば、大不況のさなか、大量の参入もあって、大混乱の時代でした。それを救うのは中小小売商の共同事業しかない、政府はまさにそう考えたのでしょう、このボランタリーチェーンに期待を寄せます。具体的な政策の表れは以前にお話した「商業組合法」に見ることが出来ますが、その商業組合とは別にボランタリーチェーンと称する団体が結成され、共同事業を展開していきます。今回はそのボランタリーチェーンのお話です。
一国一城の主意識を強く持つ小売商の独立志向をくすぐるように、参加・脱退の自由をうたったのですが、それでは共同事業がうまくいくはずはありません。農家が肥料の共同購入を行う場合のような同質的な商品の購入ではないからです。実際に取り組まれたボランタリーチェーンはもっとシビアに会員を限定して事業を行いました。その取り組みは短期間ではありましたが、現実の厳しさを体現するのには十分でした。なお、当時、流通の大混乱に悩まされていたのはメーカーも同じで、メーカーも乱売防止のために自ら流通過程の統制を始めました。それは小売商の「他力更生」の1つのあり方として注目され、それもまたボランタリーチェーンとして理解されていました。今回はそれも含めてお話します。

■講師プロフィール

神⼾⼤学経営学研究科博⼠課程を経て⼤阪市⽴⼤学商学部助⼿、講師、助教授を経て1984年教授就任。2006年⼤阪市⽴⼤学名誉教授。その後、関⻄学院⼤学商学部教授、流通科学⼤学特別教授を歴任。商学博⼠。1980年代後半頃から地域商業問題への関⼼を強め、現場と理論の橋渡しを⽬指す傍ら、中⼩企業政策審議会委員等、各種の審議会・委員会等に参加。1997年から2009年まで、中⼩企業政策審議会商業部会⻑、2006年から2011年まで、経済産業研究所・通商産業政策史編集委員会委員を務める。
〈主な著書〉『街づくりのマーケティング』(共著)、『まちづくりの中の⼩売業』、『商業組織の内部編成』、『商業・まちづくりネットワーク』(共編)、『⼩売業の外部性とまちづくり』、『まちづくりを学ぶ』(共編)、『シリーズ流通体系(全5巻)』(共同編集)、『通商産業政策史1980〜2000第4巻商務流通政策』(編著)、『商業・まちづくり⼝辞苑』、『⼩売業起点のまちづくり』(共編)、『戦時統制下の小売業と国民生活』(碩学舎、2022年)、『小売業近代化への胎動』(碩学舎、2025年)

■参加申し込み

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