【フォーラム:201】集落の復興をみつめた外部支援者のまなざし:新潟県小千谷市塩谷集落の20年(2026年3月)

第201回豊中まちづくりフォーラム

□主催:豊中まちづくり研究所
□日時:2026年3月18日(水) 18時30分から
□会場:阪急豊中駅前 ホテルアイボリー
□会費:1,000円
□テーマ:集落の復興をみつめた外部支援者のまなざし:新潟県小千谷市塩谷集落の20年
□講師:山口洋典氏(立命館大学共通教育推進機構教授)

■講演概要

2024年12月、大阪大学の渥美公秀教授と関西学院大学の関嘉寛教授、そして立命館大学の山口洋典教授の共同編集のもと、書籍『集落〈復興〉』が大阪大学出版会から刊行されました。副題には「中越地震と限界集落の物語」と掲げられました。その名のとおり、2004年の新潟県中越地震で大きな被害を受けた小千谷市塩谷集落において、発災から20年にわたり、住民の方々と外部支援者らが共に交わり、関わり合ってきた経過がまとめられたものです。
この本の特徴は編者を含め、外部支援者がどこまで集落の復興に貢献できるか、そして集落の復興とは何かをまとめた点にあります。実際、編者たちに対し、集落の方々は「何もしてくれない」と、再三にわたって投げかけられたと言います。しかし、その一方で20年以上にわたって関係を紡ぎ上げてきたという事実があります。
今回、出版から約1年が経とうするする中で、その編者の1人の山口洋典先生に話題提供をいただきます。山口先生には2025年7月29日のフォーラムでも話題提供をいただき、同じく携われた新著『コミュニティ・デザイン新論』をもとに、住民自治の未来について深める機会となりました。今回は前回のように事前に読了した方を中心とした対話とせず、むしろ近い将来の発生が想定されている南海トラフ地震を含め、いかにして大規模災害に備えるかに加えて他地域の人々を受け入れた復興への構えを整えることができるか、災害からの「助かる」知恵を参加者の皆さんと共に展望する機会とします。

■講師プロフィール

1975年生まれ、静岡県磐田市出身。2000年立命館大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。在学中に経験した阪神・淡路大震災でのボランティア活動や地球温暖化防止京都会議(COP3)でのインターンシップを通じて、市民参画を通じた学習プロセスに関心を向ける。財団法人大学コンソーシアム京都での教育企画や研究支援に携わる中、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程に社会人入学し、2005年3月に修了、博士の学位を受ける。その後、2006年4月よりフィールドワーク先の浄土宗寺院「應典院(おうてんいん)」での僧職と同志社大学大学院総合政策科学研究科の教員を兼職。2011年度からは立命館大学にてボランティア学習を推進すると共に災害復興支援のコーディネートにあたる。2023年より立命館大学サービスラーニングセンター長。主な専門は社会心理学、特にグループ・ダイナミックス。著書に『コミュニティ・デザイン新論』(さいはて社、共編著)(さいはて社、共編著)や『集落〈復興〉』(大阪大学出版会、共編著)など。

■参加申し込み

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