【フォーラム:110】民間放送が誕生したころ(2017年4月)

第110回豊中まちづくりフォーラム

□日時:2017年4月11日(火)18時30分から
□会場:阪急豊中駅前 ホテルアイボリー 楓の間
□テーマ:民間放送が始まった頃
□講師:辻一郎氏(関西民放クラブ理事、毎日放送客員

■講演概要

今回は、放送の歴史、それも民間放送が誕生した1950年代から60年代初めにかけての放送を振り返ります。
このところ放送、特にテレビについては、「つまらない」との声がしきりです。
「どのチャンネルでも、同じ顔ぶれの人が並んでいて、同じようなことを喋っている。見る気がしない」という声です。
どうしてこんなことになったのでしょうか。それを考えるにあたっては、放送の歴史を繙くことも必要です。
1951(昭和26)年、日本で最初の民間放送を始めたのは、面白いことに東京でなく、大阪の新日本放送(現毎日放送)と名古屋の中部日本放送でした。
何故でしょうか。しかも当時、NHKが非公式に作っていた「商業放送対策本部」では、「中部日本放送は半年もつまい。新日本放送は1年はもつかもしれない」と予測していたと言います。
しかしその予測を裏切って民間放送は人気を博しました。では、誕生当時、新日本放送はどんな番組を編成し、どんな番組が人気だったのでしょうか。
今回は放送と言えばラジオしかなかった時代からテレビが登場するまでの放送事情を大阪を中心に眺め、それを通じて、テレビのあり方を考えます

■講師プロフィール

1955年新日本放送(現毎日放送)に入社。主として報道畑を歩き、取材活動にあたる一方、報道番組の制作にあたる。
テレビ番組「若い広場」「70への対話」で民間放送連盟賞、「対話1972」、「20世紀の映像」でギャラクシー賞受賞など。
取締役報道局長などを経て毎日放送退社後、大手前大学教授など。
現在「地方の時代」映像祭審査員長など。
著書に『忘れえぬ人々』『私だけの放送史』など。